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重箱の隅

好きなことだけ。

雑感:あるいはラルフの名誉のために

舞台 『Holidays』

実は、原作と比べて、最もギャップがあったのが、
ラルフだったんですね、自分には。外見的なことではなく。

というのも、舞台のラルフは、あまりにも純朴でピュア!
(そこがいい、というご意見も多数おありでしょうが)


僕は普段、とてもシャイで。

本当に恋したと言えるのは一度だけ。

でも、エミリーと一緒に寝たことはない。

彼女はたった一人・・・僕の心に・・・”関わりをもった”。




30男子の、あまりにまっすぐで不器用な素朴さに、

「台詞だけ聞いたら、”魔法使い疑惑”もちあがるんじゃ?」
(わからない人は、「男性/30/魔法使い」で検索しましょう。)

と、心配してしまいました(← 余計なお世話)。
ローズにも、やれ「殉教者」だの、「聖人」だの言われてましたし。
(そんなローズ自身も、アーサーが「最初でただ一人の恋人」だそうで。)


本論でも書きましたが(3の終盤)
ラルフには、年相応の、それなりに現実的な男性の面もあるのです。
特に、祈祷書に書かれた「結婚の誓い」を巡る発言は、
彼の原理主義的な面や彼なりの正義感を表していると同時に、
よくよく考えたら、、、え?そうなの?あら~、
というくらいに率直な男性の意見も背後には見え隠れしています。

加藤さんが演じている時点で、
そんな誤解は生じないとは思いますが(笑)、
ラルフの名誉のために(?)、敢えて言っておこう。

ラルフは、魔法使いじゃない


ちなみに、加藤さんにとっては、
今回が舞台では初めてのラブシーンだったとのことですが、
アフタートークによれば、はじめはもっと「激しかった」とのこと。
たしかに原作でも、ラルフは突然ローズを抱きしめるのです。
最初はもがいていたローズですが、徐々に抗えなくなってきて
最終的には、ラルフの腕の中でリラックス―。 照明フェイドアウト。

この間、ラルフの台詞は「Rose...」の繰り返しのみ。


でも、現実的な男性としての台詞が数カ所削除され、特定の宗教観を表す箇所がそっくり削除されたことで、素朴さ純粋さがupしたラルフのラブシーンは、全く違います。

きっかけとなったアクションはラルフから。
ローズの手首をつかむのですが
見つめ合っているうちに、一度ラルフは手を離すんですね。
で、ローズが自分からラルフに身を預けて、
お互いにそっと背中に手を回すのです。

この間、二人ともずっと無言。

とても静かで、緊張感のある、でもしっとりとした、素敵なラブシーンでした。

ただ、前述の魔法使い疑惑が関係しているのかどうかわかりませんが、あの後二人がそういう関係になったのかどうか、じつははっきりわからなかった、という空気も観客席にはありました。
もちろん、その後の二人の態度や台詞で、それとな~く暗示されてはいますが。
(「山の高みにまで連れてってくれて(←お散歩した”丘”とは違います)、 素敵なものたくさん見せてくれて」という比喩とか)

ラルフの素朴さが強調されていたおかげなんでしょうね、
「僕・・・不倫なんて 初めてだし!」
で、客席が笑ってしまうのは。
原作読んでいたときは、
まさか、このシーンで笑い声が起こるとは思いませんでした(笑)。


とはいえ。
長い公演の中で、一度くらいは観てみたかったかもしれない。
ト書きにあった、「physical肉感的・性的な」色気満載のラルフも(笑)

たぶん、加藤さんファンのなかには、
ドラマ『天誅』で好評だった、
「秋葉」のハーフアップがはらりとほどけたところ、
恋するラルフバージョンで観たかった人、多いんじゃないでしょうか(笑)。


追記(2014年6月9日):
公演が終わって一週間と少しが過ぎた頃、加藤さんの事務所からお葉書が届きました。
なんと、入籍されたそうです。
おめでとうございます、ラルフ虎ノ介さん!
「The soul mate 心の友」を手に入れたんですね。どうかお幸せに。
今後も、益々のご活躍をお祈り申し上げます(^_^)/